認知症について言語聴覚士がすべきこと、できること

遅くなりましたが、第16回日本言語聴覚協会~臨床力を鍛える。-言語聴覚療法の発展と開発-~の内容で気になった所、言語聴覚士としてお知らせしたいことを紹介します。

特別講演 「認知症を癒す」

森 悦朗(東北大学大学院医学系研究科高次機能障害学)先生が、言語聴覚士として期待されること、すぐにでも取り組むべき課題を医師の立場からお話ししてくださいました。

  • 厚生労働省が進める認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)∼認知症高齢者等にやさしい地域づくりに向けて∼には臨床心理技術者という記述はあるが、その中に言語聴覚士についての記述はない。啓蒙活動が足らない。
  • 高次脳機能障害の評価、治療効果の判定、効果的な介護法や対処法などは専門知識を持って携わってきた言語聴覚士こそ適任。
  • 認知症の早期診断、早期治療に携わって行く必要がある。
  • 言語聴覚士による認知症リハビリテーションの開発が必要である。
  • 今後、言語聴覚士がどのように認知症に踏み込んでいくのかを考えなければならない。

森 悦朗

医師が言語聴覚士に期待を抱いている一方で、言語聴覚士の社会的認知の低さや、「認知症ケア専門士」「認知症ケア指導管理士」などの国が認める民間資格が増えている現状では、言語聴覚士の啓蒙活動が足らないと言わざるを得ません。恥ずかしい次第です。

認知症発症者数と言語聴覚士の人数を考えると需要と供給のバランスはとれておらず、言語聴覚士だけでは手に余ってしまう現状です。しかし、見方を変えれば研究対象はいくらでもいて、言語聴覚士による認知症リハビリテーションの開発が行いやすい環境と考えることができるかもしれません。

森先生のお話を聞いて、早速と認知症を有する患者様へのアプローチについて検討しましたが、機能改善の視点だけでは患者様にとって良い仕事はできません。どちらかと言えば機能は維持から低下をたどっていく患者様です。どのようにすれば地域で生活していけるのか? 機能向上はもちろん必要ですが、それだけしか見えていないようでは国が言語聴覚士に期待していることは果たせません。

認知症に対し言語聴覚士がすべきこと、できること

地域包括ケアシステム と「自助・互助・共助・公助」を意識した考えを持ち、言語聴覚士としての日々の役割を果たし、それを体系化していくことで、社会が求める認知症リハビリテーションの開発につながっていくのではないかと考えます。一緒に頑張っていきましょう。
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